決算月について | 大阪市の創業支援ならコンフロント税理士法人(大阪市北区)(旧衣笠・いまい合同税理士事務所)

決算月について

そろそろ大掃除です。暦における一年の始まりは1月ですが、官公庁では4月に始まり翌年3月まで続く「会計年度」があります。
会計年度というのは、「予算を執行するための一定の期間であり、官公庁では毎年4月1日に始まり翌年3月31日に終わる。」と定められています。(*1)

 

一方、官公庁以外の一般企業はどうでしょうか。企業会計原則等が定める「会計年度」は、「一定の期間の経営成績と一定期日の財政状態を明らかにすることを目的」としていますので、この一定期間の経営成績を算定する期間を「会計期間」と定めています。

 

法人税法においても同様に、「会計期間」は、「法人の財産および損益の計算の単位となる期間で、法令で定めるものまたは定款等に定める期間(1年)を「事業年度」」(*2)とし、この事業年度ごとに企業側で正規の簿記の原則に従った適正な会計処理にて課税所得を算出することを目的としてます。言い換えれば、「会計期間」とは別に「事業年度」だけを定めることはできません。

 

任意に定めれる「会計期間」であるのに3月決算の企業が最も多いです。上場企業の約7割が3月決算法人であると言われています。
では、3月決算法人が多い理由はなんでしょうか?それは以下の理由であると言われています。

 

① 国や地方公共団体の予算が毎年4月1日から3月31日の期間に設定されているため、国や地方公共団体の仕事が多い場合には、3月に売上げが増加するため。
② 法人税法等の改正が4月1日開始事業年度からの適用が多いため、早く税制上の優遇措置がうけれるため。
しかし最近は、上場企業でも外国子会社等との連結決算の関係上、決算月を3月から変更する企業も増えてきました。
決算月の決め方は、新設法人の消費税の免税期間(*3)を最長期間の2年に近い方向で、つまり法人登記設立日から1事業年度以内で決める企業が多いです。弊事務所ではそのようなこともふまえ業種等の繁忙期なども勘案し、決算月を打合せすることもしております。

 

*1・・財政法第11条、地方自治法第208条
*2・・法人税法13①
*3・・消費税法上の免税期間は一定の基準があります。


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