緊急事態宣言が3月7日まで1カ月延長されましたが、緊急事態宣言下の都道府県の飲食店は20時までの時短営業になり、その他の業種でも売上に大きな打撃を受けている企業は多いのではないでしょうか。
事業再構築補助金とは | 大阪市の創業支援ならコンフロント税理士法人(大阪市北区)(旧衣笠・いまい合同税理士事務所)
民間の調査会社「東京商工リサーチ」の発表では、新型コロナウイルスに関連した全国の企業の倒産件数が1000件にも上っています。 業種別では「飲食業」が182件で最も多く、次いで百貨店などの休業が影響した「アパレル」「建設」「宿泊」の順となっています。
令和二年度の第三次補正予算では「持続化給付金」に代わる支援策として、企業が新たな業態展開を支援する「事業再構築補助金」が導入されます。
「持続化給付金」は企業の継続を支援する給付金になっていましたが、「事業再構築補助金」は従来の事業の継続が難しくなった中小企業に対し、業態転換や事業の再構築を促すための攻めの姿勢を支援する補助金施策です。
【補助対象要件】
「事業再構築補助金」は、以下の3つの条件を満たす事業が対象となっています。
1.申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。
2.事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。
3.補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増
加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。
※不可価値額とは営業利益、人件費、減価償却費を足したものとする予定となっています。
※小規模事業者や個人事業主も対象となっています。
【補助金額・補助率】
※1.中⼩企業
(卒業枠)︓400社限定。 計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本⾦⼜は従業員を増 やし、中⼩企業から中堅企業へ成⻑する事業者向けの特別枠。
※2.中堅企業(グローバルV字回復枠)︓100社限定。以下の要件を全て満たす中堅企業向けの特別枠。
①直前6カ⽉間のうち、任意の3カ⽉の合計売上⾼が、コロナ以前の同3カ⽉の合計売上⾼と⽐較して、 15%以上減少している中堅企業。
②事業終了後3〜5年で、付加価値額⼜は従業員⼀⼈当たり付加価値額の年率5.0%以上増加を達成すること。
③グローバル展開を果たす事業であること。
【補助対象経費】
建物費、建物改修費、設備費、システム購入費、外注費(加工、設計等)、研修費(教育訓練費等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)等
【注】補助対象企業の従業員の人件費及び従業員の旅費は補助対象外です。
【事業再構築補助金活用イメージ】
※⼩売店舗による⾐服販売業を営んでいたところ、コロナの影響で売上が減少したことを契 機に店舗を縮⼩し、ネット販売事業やサブスクサービス事業に業態を転換。
※ ガソリン⾞の部品を製造している事業者が、コロナ危機を契機に従来のサプライチェーンが 変化する可能性がある中、今後の需要拡⼤が⾒込まれるEVや蓄電池に必要な特殊部 品の製造に着⼿、⽣産に必要な専⽤設備を導⼊。
※航空機部品を製造している事業者が、コロナの影響で需要が激減したため、当該事業 の圧縮・関連設備の廃棄を⾏い、新たな設備を導⼊してロボット関連部品・医療機器 部品製造の事業を新規に⽴上げ。
【申請方法・申請時期】
※公募開始は3月となる見込みです。
※jGrants(電子申請システム)での申請受付を予定しています。GビズIDプライムの発行に2~3週間要する場合がありますので、補助金の申請をお考えの方は事前のID取得をお勧めします。➡https://www.jgrants-portal.go.jp/
※認定経営革新等支援機関は、中企庁HPに記載の「経営革新等支援機関認定一覧」をご覧ください。➡https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/nintei/kikan.htm