それは給料?外注費? | 大阪市の創業支援ならコンフロント税理士法人(大阪市北区)(旧衣笠・いまい合同税理士事務所)
最近、フリーランス(個人事業主)の方々が増加しているような気がします。しっかりした統計ではなく、あくまでも実務を行っている上での印象ですが・・・。
個人的な意見ですが、ライフスタイルに合わせた働き方がどんどん広がっていくことは非常に良い流れだと思います。今後の人口減少により働き手がどんどん少なくなることに対する対策として、勿論AIの活用や外国人の受け入れは効果的だと思いますが、私は1人の人間が、なるべく時間的、空間的拘束を受けずに縦横無尽に働くことも1つの対策だと思っています。
要は、1人が要領よく2人分仕事をすれば、労働人口が単純に2倍になるという考えです。特に、能力が高い人間は、例え同業他社の掛け持ちであっても、あらゆるところで存分に能力を発揮するべきではないでしょうか。そして遠慮なく、堂々と裕福な生活をすべきです。そしてそれが日本経済の発展に繋がるはずです。1つの会社に属し忠誠を誓った時点で、良くも悪くも労働関係の法律に守られるため、労働力は2倍どころか半減しているのではないかと思っています。ここまでは本当に個人的な独り言に近い意見なので、この分野の専門家の方々からするとかなりの的外れかもしれません。その辺りは、どうぞお許し下さい。
さて、このような流れも踏まえ、逆の立場として経営者の方々は人材を確保する上でどのようなことを考えるべきでしょう?優秀な人間と雇用契約を結ぶべきか?はたまた業務請負(委託)契約を結ぶべきでしょうか?そもそもそこに有利不利はあるのでしょうか?このような疑問に一言でお答えするとしたら、それは有利不利で選択するものではありません。
私が前段で述べたことは、フリーランスが増えていく流れは好ましいということであり、採用する場面において考えるべきことは別にあります。雇用契約か業務請負(委託)契約かは、契約書で決まるものではありません。働き方、業務の任せ方、報酬の決め方など総合的に見て、判断するものになります。下記消費税法基本通達に、判断の参考とすべき点が載っております。これも判断基準のほんの一部であり、絶対的なものではありません。
消費税法基本通達(国税庁HPより)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shohi/01/01.htm
それが、給料であるのか?外注費であるのか?により支払者側の源泉所得税や消費税の取扱いが異なってきます。勿論、社会保険や雇用保険の加入の有無も変わってきます。また、報酬を受け取った側の確定申告の仕方も変わります。しかし、一つ言えることは、それらの取扱いを逆手にとって、有利不利を判断し、決めることではないということです。それは本末転倒です。業種、業務の内容、モチベーションの維持、当事者の意思などを踏まえて、決めるべきことだと思います。この取り扱いの差をうまく利用すれば、あたかもそれが節税になるといった記事もたまに見かけますが、それは明らかに間違った考えです。実態を見て、自然に決まることであり、そこに節税などという発想自体がおかしいのです。よって、ここではどちらがどういう取扱いで、どのように得か損かということは一切記載していません。
最後に、小手先のテクニックに走り、税金や社会保険をうまく免れた会社にバラ色の未来はありません。これは15年以上の経験があるからこそ、自信を持って言えることです。我々の使命は、ミスリードをせずに皆様の未来をバラ色にすることです。5年後、10年後、15年後・・・もっともっと先を見てリードする組織でありたいと考えています。