真夏の戦い | 衣笠・いまい合同税理士事務所

真夏の戦い

 

今年は特に暑いように感じますが、真夏の戦いと聞いて何を思い浮かべるでしょう?高校球児の甲子園、24時間テレビ、鳥人間コンテスト、高校生クイズ、花火大会の席とりなど・・・。色々あると思いますが、私は、税理士試験を一番に思い浮かべます。毎年8月第2週の火曜から3日に渡り行われます。税理士試験に限らず、国家試験に挑んだ方は、その時期になると必ず頭をよぎるのではないでしょうか。

 

暑い中、受験会場に向かうだけでも体力が失われて、到着した頃にはクタクタだった思い出があります。私は試験会場で結構ボーっとしているタイプでしたが、周りの空気はこれ以上ないピリピリ感で、そんな雰囲気がなぜか嫌いじゃなかった記憶があります。

 

勿論、私も含めてですが、決して大げさではなく人生をかけた戦いがそこにはあり、老若男女平等に戦っている空間は、ある種感動さえ覚えました。そして試験が開始されますと、全員が死にもの狂いになります。2時間の試験ですが、基本時間が足りない構成になっていることもあり、全員呼吸さえも忘れるくらいの勢いで挑んでいました。ペンのすべる音、電卓を叩く音、貧乏ゆすりの音、ため息の音、試験官の足音、時計の秒針の音、自分の呼吸の音・・・。毎年恒例の音なので、結構心地良く感じていました。風鈴並みに夏を感じる音だったと思います。試験である以上、当然合否が出てしまうものではありますが、常にストレスを抱えながらも勉強を続け、試験会場に来て試験に挑んだというだけでも十分意味のあるものだと思います。

 

昔からですが、最近は特に実務と試験内容の乖離について、問題視されています。税理士試験に関わらず、試験勉強を完璧に進め、合格しても、翌日からすぐに実務ができるわけではないと思います。今後は、なるべく実務に即した、実務力を問うような事例問題が主流になっていくのかもしれません。しかし、私はその考えには大反対です。実務は実務現場おいて、嫌でも覚えるものであり、実務を意識した試験など意味がないと思います。試験には試験だけの良さがあり、実務では出てこないような法律を丸暗記したり、死にもの狂いで電卓を叩いたり、汗か涙か分からないものが流れてきたりする経験が、今後の人生の中で間接的に役に立つものだと思います。勿論、直接的に実務においても、一生に一度あるかないかの小さな論点(問題)に気付く力も養われると思います。私は、年々試験勉強で覚えたことは薄れていっていますが、いまだに「あのテキストの右下に例外が書いてあったな~」と当時のテキストを開くこともあります。試験勉強は、実務には役に立たないと言う人もいますが、それは絶対に違います。必ず「試験勉強の頑張り」と「実務での役立ち」は比例するものだと思います。この時期は特にですが、電車などで懐かしいテキストを目にすると、心から「頑張れ!負けるな!」と言いたくなります。

何歳になっても、机上の勉強は欠かすべきではないと思います。年々どうしても、日々の実務を重視する傾向になりますが、机上の勉強を怠ることで実務レベルは徐々に落ちていくものだと思います。そんなことを思いつつ、最近は、何か資格を取りたいと考えています。試験でしか味わえない達成感を感じたいと思うようになってきました。私達が生きる業界では、勉強は苦手だけど、仕事は誰にも負けないっていうのは、かなりカッコ悪いことだと思います。それは、ただの言い訳です。メインは、机上の勉強であり、それをアウトプットするのが実務現場だと思います。つまりアウトプットするものがなくなったら終わりの世界に生きている以上、決してインプットを放棄してはいけないと思う今日この頃です。

 


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